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X線天文衛星(ASTRO-H) [科学系よもやま話<宇宙の話>]

X線天文衛星(ASTRO-H)の打ち上げまでいよいよ1ヵ月を切りました。

ASTRO-Hは2013年度に日本が打ち上げをめざしている次世代X線天文衛星です。重量2.7 tのその機体は、日本が打ち上げてきた天文衛星の中でも最大規模を誇る物です。
JAXA0000.JPG
※写真は2012年のJAXA相模原キャンパス特別公開時に撮影したASTRO-Hの模型です。

このブログでも2010年に取り上げていますの、良かったらご覧ください(線天文衛星『ASTRO』 )。※当時の情報なので、現在の仕様と違っていたり打ち上げ予定も当初の2013年度になっていますけどね^^;

X線からγ線におよぶ非常に広い波長域をカバーするだけでなく、軟X線分光検出器(SXS)には、50mK(ケルビン)という 極低温で動作する素子を使い、X線光子のエネルギーを熱に変えることで従来の10倍以上という高精度での測定が可能だそうです。
世界で初めて硬X線の集光撮像観測を実現する硬X線望遠鏡(HXT)や、軟X線撮像検出器(SXI)、軟γ線検出器(SGD)等の機器を駆使し、銀河団の中に渦巻く、X線でしか観測できない数千万度の高温ガスの激しい動きの直接測定や、今までは感度が足りなくて観測できなかった生まれたての銀河の中心にある巨大ブラックホールなどの観測を行い、宇宙がどのように進化して、今ある宇宙になったのかの謎に迫ってくれるでしょう。

現時点で、打上げ予定日は、2016年2月12日(金)
打上げ予定時間帯は、17時45分~18時30分(日本標準時)
です。
無事打ち上げが成功することを期待しましょう。

さて、X線天文学は、日本が最先端を走る分野の一つですが、それを支えてきたのが歴代のX線天文衛星です。日本初の天文衛星となった「はくちょう(CORSA-B)」以来、「てんま(ASTRO-B)」「ぎんが(ASTRO-C)」「あすか(ASTRO-D)」 「すざく(ASTRO-EⅡ)」と5機のX線天文衛星が運用され、多くの発見をしてきました。その後継を担う6機目となる最新鋭X線天文衛星が「ASTRO-H」です。

初代の「はくちょう」は1976年2月4日に打ち上げ失敗したX線天文衛星CORSAを作りなおしたものなので「CORSA-B」につけられました。
また、「ASTRO-E」は、2000年2月10日にM-Vロケット4号機によって打ち上げられた際、第一段ロケットの燃焼異常により軌道投入に失敗しています。その代替機で「すざく」の名を付けられたのは「ASTRO-EII」なのです。
このように、これまで幾たびかの打ち上げ失敗や様々な困難を乗り越えて、最先端を走る日本のX線天文学。その未来ををけん引する力となる事をASTRO-Hに期待しましょう。

最後になりましたが、 2016年1月11日に、昨年11月末のASTRO-H機体公開で配布されたプレスキットが、電子的に公開されました。興味のある方は、こちらからダウンロードできますのでご覧ください。
ASTRO-Hのプレスキット(pdf)』



タグ:JAXA ASTRO-H
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北海道大好き人間

目に見えない電波を集めたり発射したりしながら宇宙の成り立ちや他の天体を観測する最新鋭の天文衛星みたいですが、名前も公募できたらして欲しいですね。

by 北海道大好き人間 (2016-01-20 13:16) 

optimist

北海道大好き人間 さん、こんばんは。
無事運用が開始された時点で、命名されるでしょうが、公募ではないでしょうね。
「しずく」のようにまた衛星の命名公募があると良いのですが。
by optimist (2016-01-25 22:32) 

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